父方の祖母のお見舞い

祖母のお見舞いに行ってきました。祖母はもう97歳。自宅療養していましたが、いよいよ認知症や、いろんなお世話が大変になってきたということで、入院することになりました。父の実家は遠いので、お見舞いができるときに行っておこうということで、両親と私の3人で車で6時間かけて行ってきました。
祖母が最初に入院した病院で、手術の話もあったそうですが、もうそれもかわいそうということで、祖母の面倒を見ていた伯父夫婦が断ったそうです。するとなんと、翌日、手術をしないなら、退院をしてくださいと言われたそうです。伯父はがっくりきて、一体どうすればよいのか途方にくれたました。でも、そこの病院が、別の病院への紹介状を出してくれたらしく、そちらの病院へ再入院しました。私たちが行ったのは、その病院です。
天気も曇っていたし、病院も少し古めで、なんだかどんよりした気分になっていましたが、中に入ると、看護師さんたちの元気な声が聞こえてきました。お年寄りがたくさん入院していて、看護師さんたちが、大きな声を出して、その患者さんたちと会話をしていました。ナースステーションの横には「今日の看護師と介護士」ということで、顔写真入りの名札が飾られていました。みんな笑顔の写真でした。そんな、看護師さんたちの雰囲気を感じて、「ああ、こちらの病院にうつってよかったな」と安心しました。
祖母は個室に寝たきり状態で、食事をとることはできないので、点滴を打たれながら眠っていました。父が「ばあちゃん」と言って手を握ると、目を覚ましてくれました。伯父によると、眠ったまんまのときもあるし、起きても、もう、誰が誰だかわからない、ということでしたので、まずは、目を開けてくれてよかったと思いました。父は手を握ったり、頭をなでたりしていました。祖母はそれにうなずいたり手を握り返したりしてくれました。まだ、そんな力が残っていたんだなと安心しました。私も、手を握ったりさすったりしました。息子のこともわからないのだから、私のことはおそらく誰だかさっぱりわからなかっただろうと思いますが、じっと顔を見てくれたり、手をぎゅっぎゅっと握り返してくれました。
伯父夫婦と私の家族3人の大勢で押しかけたので、疲れたらいけないということで、10分ほどで切り上げました。「父は、これで最後になるかもしれないなあ」と寂しそうでした。
そして、どこそこの部屋から聞こえる看護師さんたちの元気な声を聞きながら、病院をあとにしました。

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